皆さんこんにちは。
三寒四温のみぎり、いかがお過ごしでしょうか?
寒くなったり、温かくなったり、洋服を選ぶことも苦労する毎日ですね。
もう春はすぐ目の前にあるのでしょうね。
さて今日は、私が臨床で出会った、ちーちゃんについてお話ししたいと思います。
ちーちゃんは重い呼吸障害を抱えていました。簡易の呼吸器が離せない状態でしたが明るく
活発なお子さんでした。
入院生活は、1日の中でメリハリをつけて生活することもとても大切なことです。
ちーちゃんは、いつも朝7時45分になるとNHKの「みいつけた」を見て、「おかあさんといっしょ」を見るのが日課でした。
どんなに眠い時でも、「ちーちゃん、みいつけただよ。」と起こすと、眠たい目をこすりながら見ていました。
どんなに呼吸が辛くても、「みいつけた」だけは欠かさず見ていました。
呼吸器に繋がれている小さな身体でも、音楽に合わせて身体を左右に動かして、歌っている姿を今でもはっきりと覚えています。
先日何気なくつけたテレビの中から、「みいつけた」と女の子が言っていました。そのとき私は「ああ、ちーちゃんだ」と思いだしたのです。もうちーちゃんは「みいつけた」を見ることはできなくなりましたが、私の中で「みいつけた=ちーちゃん」なのです。この番組で流れる音楽を聴くたびに、ちーちゃんを思い出し病棟のみんなで歌ったな。と心が熱くなるのだと思います。
でもそれは決して辛く悲しいことではなく、いつも明るく笑顔のちーちゃんが楽しい思い出となって蘇ってくるのです。 ちーちゃんにとって入院生活は辛く悲しいこともたくさんありましたが、今思い出すのは明るいかわいい笑顔だけです。
私たちはそうした時間の経過の中で、今まで過ごした思い出と一緒に故人との新たな関係を作っていくのだと思うのです。
またちーちゃんに会いたくなったら、「みいつけた」を見ようと思うこの頃です。
つくば国際大学 塙恵子