子どもの日

皆様、こんにちは。

ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか。

長期休暇の人や飛び石連休の人も多いのではないでしょうか。

大学は、連休の間に授業があり半分に分断された連休でした。

暑さも夏日となるようで夏がそこまで来ているようですね。

さて、明日5月5日は子どもの日です。

花菖蒲の花言葉は、嬉しいことがある、心優しい、などがあるそうです。

子どもの達に優しい、嬉しいことがある1日だと良いですね。

私が子どものころは、子どもの数が多く、私が通った小学校ではクラスが11組ありました。教室がないために図書室を

半分教室として使用していた記憶があります。子どもが多い時代、子どもは労働者でもありました。

イギリスでは、産業革命以前から小さな体の子ども達は、煙突の穴に入ることが可能なために貧しい家庭の子ども達は

煙突掃除要員として働かされました。メリーポピンズという映画はご存じでしょうか。その映画の中でも煙突掃除夫の歌と踊りがあります。真っ黒い顔をした掃除夫達が陽気に歌って踊るシーンは、大人の人が演じていますが、10代の少年たちの姿なのです。炭鉱でも子ども達は、小さな穴に入り荷車を運ぶ労働者だったと言います。亡くなっていく子どもの数も現代とは比べ物にならないくらいの多さでした。

 我が国では、1947年に児童福祉法が制定され、18歳以下の者を児童と定義しています。近年では18歳から成人とみなされるので、今後児童福祉法の改正に伴い子どもへの医療体制も整備しなおされていくかもしれません。その後、1951年5月5日に児童憲章が制定されました。この児童憲章は、子どもを社会がどのように守り育てていくか基本的な考え方が初めて示されたのになります。しかし法律ではなかったため、子どもの人権を法的に保障するものではありませんでした。子どもの人権が法的に擁護されたのは、1994年になります。これが子どもの権利に関する条約になりますが、法的に子どもの人権が擁護されたのはつい最近のことなのです。今まで子どもに興味関心を示さなかった日本政府が、初めて危機感を感じはじめたのが出生数の大幅な減少です。児童憲章が制定された1950年は、出生数が200万人を超えていましたが、2022年には77万人に激減しています。茨城県では、私が生まれたころには3.5万人を超える子どもが産まれていましたが、2022年はその半分にも満たない状況です。これから子どもの数が減り続ければ、第1次ベビーブームの高齢者達がある一定の時期に急速に亡くなっていくため、日本の人口は1億を割り急激に減少する試算がでています。益々子どもは貴重な存在になりますね。これは日本だけでなくお隣の中国もその危機にあります。

これから私たちは、子どもを産むことが可能な女性たちへ、子どもを産み育てることの楽しさや嬉しさ、そして安心して産むことができる環境を提供する必要があります。妊娠、出産は不安や恐れが付きまといますが、決して恐れる必要はないこと、安心して産んでいいことをみんなで示していかなければならないのだと思うのです。それは今子ども家庭局が行っているお金だけの支援体制ではなく、子どもを産みたいと思う女性への心の支援体制なのだと思うのです。

                                 つくば国際大学 塙恵子